office-B
多様さを確保する不均質な環境
オフィスの内装工事。もともとオフィスビルではない建物をオフィス用途としてコンバージョンする計画で、予定調和的で均質なオフィスレイアウト計画は通用しません。
既存の空間を緻密に観察し、分析し、その中に少しずつ快適な場所を発見していくように計画が進められます。それは公園の中で日陰を見つけて佇んだり、程よい傾斜で昼寝をしたりするのに近い行為です。
観察の過程で発見した空間の質を損なうことなく、機能的な要求に応えるために「プレートの挿入」という最小限の操作を行いました。プレートは執務のための机となり、光の反射板となり、あるいは階段となり、オフィスとしての活動をサポートします。
元の空間が持つ不均質さ、多様さを損なうことなく、各々が自由に快適な空間を見つけることができ、創造力を刺激されるようなるような環境の実現を目指しています。
オフィスビルのコンバージョン
所在地 / 東京都世田谷区
設計 / 安藤僚子+伊藤暁+MS4D(担当:中尾亜弥)
プロジェクトマネジメント / 株式会社アジアン カルチャー オーガナイズ
床面積 / 733.6㎡
構造・規模 / RC造4F
施工 / 株式会社フォルム
竣工予定 / 2007年9月