稲城S邸
個人邸敷地は多摩丘陵に囲まれた閑静な住宅街です。 定年退職を迎える夫婦と祖母、次男、行く先居住予定の長男世帯の為の2世帯住宅を見越した建物です。「空調を使用したくないこと」「近い将来の居住者構成が、確定していないこと」の2点が課題としてあげられました。
この住宅の特徴は建物中央に設けた4つの門型コンクリート壁と、それを包む木造の殻からなるシンプルな構成です。RC壁は構造的役割を担う一方で、室内熱環境への効果も考慮しています。各室つながりを持った間取りは、将来的な家族構成の変化に追従でき、また、風通しの良い空間を形成しています。
設計意図
1.南面配置の4つの居室
「居室は採光・通風共に同じ条件になる様に配慮しています」
2. 構造
「建物の水平力をRC部分に負担させました」結果、壁量を少なくおさえ、4つの居室につながりが生まれました
3. 熱環境
「熱容量の大きなRC壁を断熱効果の高い木造壁で内包しました」冬暖かく夏涼しい快適な居住空間の獲得を目指しました
所在地 / 東京都稲城市
構造・規模 / 木造、一部RC造、地上2階建て
敷地面積 / 147.52㎡ 建築面積 / 58.88㎡ 延べ床面積 / 113.46㎡
構造設計 / 名和研二(なわけんジム)
設計監理 / 清水勝広 / 清水勝広建築工房(担当;渡辺香織 / 渡辺知哉)
施工 / 本間建設株式会社
家具、木製建具製作 / サンダンス・ウッドワークス
設計期間 / 05年3月-05年8月
工事期間 / 05年9月-06年2月